ぽっかぽか|深見 じゅん
集英社文庫コミック版 1995年発行 全15巻(YOUC版は全19巻)TBSでテレビドラマ化
漫画のあらすじ
郊外の一戸建てに住む、専業主婦「田所 麻美」が漫画の主人公。
基本的にゴロゴロしていて、専業主婦でありながら、主婦業もなまけている。
家族は夫の俊彦と幼稚園に通う一人娘のあすかちゃん。
麻美と出会う、数々の悩み多い女性たちはー
麻美と出会い、麻美のぐーたらさにはじめは呆れながらも、ぐーたらが故の考え方に影響され問題が解決していく。
漫画のみどころ
漫画の見どころは麻美ののほほんとしたキャラクター。
だけど麻美も最初からこんな性格だったわけではなく、元は前川さんと同じように自立した女性を目指していた。第1巻の第1話では「OLやめて結婚して子供産んで家買ってローン抱えて、寝坊してぐうたらになって、このまま枯れてしまうのは嫌だわ」と、昔の夢だった「シンガーソングライター」を目指すのだった。
そして生まれたのがこんな感じの歌。
このほかにも「おにぎりのうた」や「バーゲンのブラウスのうた」などが制作される。
「自然としているとこうなっちゃうの。自分でも悪妻だって気づいている。でも元気になった。いい夫と妻じゃなくて、いい男と女でいられることが大切だと思う。前よりずっとあなたのことも好きになったし。」と、今の麻美が生まれるのであった。
ほのぼの最終話
最終話ーといってもこの漫画は短編集で一話ごとに完結するので、特別な結末と言うものはありません。
最終話の悩めるお母さんは子供の騒音問題で都会の真ん中から田舎に引っ越してきた梶原さん。
都会暮らしが気に入っていたため、郊外の暮らしにはストレスを感じていた。
優しい旦那さんのことが大好きだけれど、すべてが子供中心になっているような気がしていた。旦那さんの愛も、子供に取られたような気がして、子供にあたり散らかしていた。
だけど麻美達と会い、それぞれのお母さんたちのエピソードトークやアドバイスを聞き、元気を取り戻す。
深見じゅん その他の作品
深見じゅんは1971年に「週刊セブンティーン」で「17歳の裸婦像」という作品でデビュー。
「ぽっかぽか」が1987年から発行、また「悪女(わる)」という大作が1988年から発行され、この作品ものちにドラマ化している。
「ぽっかぽか」が専業主婦なら「悪女」は真逆で、会社で一度だけ会ったイニシャルしかわからない男性に会うことを夢見て、バリバリ出世していく「まりりん」という会社員のお話である。
そのほかウィキペディアによると、主な作品として以下の作品があげられている。
・夢魔(1987)
・おんなの彩(1986)
・彼岸恋(1989)
・恋愛小説(1990)
・むぅぶ(1997-2000)
・5秒前(2001-2003)
・東京ぬりえきせかえ(2003-2005)
・くるみ(2005-2009)
・みみっく(2009-2012)
連載されている作品は明るくてパワフルなイメージの漫画になっているが、2000年くらいまでに発行されている短編集は地味な恋愛ものが多く、そちらもよい味が出ていて好きである。
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