悩める漫画 恋する母たち|柴門 ふみ

恋する母たち|柴門 ふみ

「恋する母たち」 作者:柴門ふみ 2018年1巻発行(2020年TBS系でドラマ化)

漫画のあらすじ

恋する母たちの登場人物画像
恋する母たち 登場人物

石渡杏・蒲原まり・林優子、それぞれの事情を抱えた母たちは息子を名門・麻蔵高校に通わせていた。息子たちは落第の危機にあり、学校に呼び出されて3人は出会うー

石渡杏は優しく献身的と思われていた夫が突然失踪。
しかも会社のお金を横領し、違う女性と愛し合っていたという事実を知る。悲しみの真っただ中、夫とともに失踪した女性の旦那と恋に落ちるー。

蒲原まりはタワーマンションの高層階に住み、弁護士の夫と3人の子を持つ主婦、幸せそうに見えるが、実は夫の不倫に悩まされていた。そんな中で知り合った人気落語家と恋に落ちるー。

林優子は一流企業のエリート社員、小説家を目指している夫はやさしい。息子が引きこもり気味であり、自分は母親業に向いていないのでは?と負い目を感じている。そんな中、イケメンで仕事ができ、女性社員にモテモテの部下に熱愛をされ、拒みながらも恋に落ちるー。

それぞれの恋の行方を描いたヒューマンラブストーリー漫画です。

漫画のみどころ!

女性漫画家が描く女性漫画でありながら、独特なタッチで描く柴門先生。
いわゆる少女漫画らしくなく、ざっくりとしていて上手いと言えるのかは微妙です。
だけど人間臭い感情が伝わってくる。やたらキラキラさせていないところが逆にリアルを感じさせるのかもしれません。

「恋する母たち」2巻 まりが初めて丸太郎さんとデートに行くシーンから

が故に、柴門先生の漫画は読者をひきつけ、ドラマ化している作品も多数!!!
ウィキペディア情報によるとその作品は以下の通り(2023年6月現在)

・P.S.元気です、俊平(1999年ドラマ化)
・僕の唄は君の歌
・愛して・姫子さん 
・女ともだち(1986年ドラマ化)
・さっきまでパパがいた
・同・級・生(1989年ドラマ化)
・あしたになれば虹は
・東京ラブストーリー(1991年ドラマ化)
・新・同棲時代
・家族の食卓
・あすなろ白書(1993年ドラマ化)
・さくらんぼ爆弾
・リーブ・ユー 信じる信じない信じたい。
・少女以上少年未満
・Age35(1996年ドラマ化)
・お仕事です!(1998年ドラマ化)
・非婚家族(2001年ドラマ化)
・花の名前 向田邦子漫画館
・私を騙した男
・ブックエンド
・九龍で会いましょう(2002年ドラマ化)
・みんな君に恋してる
・11月でも花火
・結婚オペレーション10to6
・ヴォイス 憂鬱なエスパー
・マイリトルタウン
・小早川伸木の恋(2006年ドラマ化)
・華和家の四姉妹(2011年ドラマ化)
・アナタとわたしの探偵社
・ザ・ゴールデン
・悲しみについて僕が知っている二、三の事柄
・はんなり!
・ペンキ木馬の恋人
・同窓生〜人は、三度、恋をする〜(2014年ドラマ化)
・東京ラブストーリー 〜After 25 years〜
・恋する母たち(2020年ドラマ化)
・薔薇村へようこそ

すごい数!!!
柴門ふみ先生の旦那様は「課長島耕作」でおなじみの弘兼憲史先生。弘兼先生のアシスタントから始め、漫画家デビュー、翌年に結婚されたらしい。夫婦そろってすごい仕事をなさいますなー。

尚、お二人の自宅は2020年に「ぴったんこカン・カン」と言う番組で「恋する母たち」に出演した木村佳乃さん、吉田羊さん、仲里依紗さんが、安住伸一郎アナウンサーと訪問しています。(その時の記事:MANTANWEB編集部|柴門ふみ:豪邸をテレビ初公開 仕事場などの貴重映像も 明日「ぴったんこカン・カン」で

この記事を作成しながら、私自身まだ読んでいない作品があることを発見!Amazonで購入しよ!!!

結末とラストシーン

最終巻は8巻だが、その前の7巻にて。
杏は斉木氏と一緒になる。
愛が強すぎる母親の影響で人とうまく関わることができなかった元夫は杏のことを悲しげな目で見つめるしかなかった。

斉木氏といっしょなる杏

まりは丸太郎氏とは別れて愛する子供たちを守り主婦を続けていたがー
成長した娘に「パパとママは合わない、ママらしくない」と背中を押される。

娘は成長し母の恋を応援する

優子は、優子のことが忘れられず、結婚式から逃げ出した赤坂氏と「人生最高のセックス」までしたのに、「真っ白になってやりなおしたい」と赤坂氏には行き先を告げず、姿を消してしまうー。(なんてもったいない。)

優子は赤坂氏の前から姿を消してしまうー

優子の元夫が3人の母たちの恋物語を書いた、本漫画と同じ「恋する母たち」と言うタイトルの小説内文章を引用して1巻冒頭のシーンに戻る形で7巻は終わる。

恋する母たちラストシーン

そして最終巻となる8巻。

恋する母たち 8巻表紙

ーは、3人の母たちがそれぞれの夫とどのように出会ったのかなど、過去のエピソードがてんこもり。

8巻の目次

息子や娘など、母以外の目線からもストーリーを回顧していく。
特に面白かったのは、まりの息子のシゲアキ目線のお話。
名門高校にうかったものの、芸事に惹かれるシゲアキはハングリー精神が必要だと思い、裕福な暮らしに焦りを感じる(笑)

シゲアキ ラッパーに憧れるの図

3人の母たちは長い年月をかけてようやく、収まるところに収まる。
この8巻はそれぞれがドラマの名シーンを見ているよう。どの話も面白い!

最後のシーンは杏の息子、研目線からの展開。
研は立派に成長し、会社「石渡産業」の社長になっている。
子供のころから兄弟が欲しいと思っていた研に杏から電話が入る。14年飼っていた犬のケンジが亡くなったという。「またきょうだいを失ったー」悲しい気持ちになる研。
そんな時に入社希望で与論出身の女性と出会う。
その女性の父親は失踪しているが、自分に「困ったことがあったらイシワタリサンギョウに行きなさい」と言われたことを覚えている、と。
なんとその女性は研の父親、石渡慎吾がつくった子供だったのだ。
「神様ありがとう ぼくはついに妹を手に入れた」と喜ぶ研。
・・・でラストのページはこんな感じ。

正しいと信じたことを一生懸命頑張るのよ

最後の最後は若干無理がある気がしないでもないがー
おすすめ作品です!!!

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